1971年、ブライアンはロンドンのインペリアルカレッジで天体物理学の博士号を目指していました。まだ、英国ロックバンド「クイーン」がデビューする前のことです。

ブライアンは博士課程に在籍中、研究論文の１つが科学雑誌「Nature」に掲載されましたが、バンド活動に専念するために音楽の道を選択しました。 その事でブライアンの父親は、息子を科学者にすることを夢見ていただけに、しばらく父親と確執があったと話しています。(後に和解。)
しかしバンドにおいては、数々の名曲を世に送り出しただけでなく、彼が16歳の時に父親と作ったレッド・スペシャルという唯一無二のオリジナル・ギターによって、彼にしか出せないギターサウンドで世界中のクイーンファンを魅了し続けてきました。

それから36年、還暦を前にしてブライアンは、名誉学位ではなく、かつて目指していた本物の学位を取るために博士論文に打ち込み、2007年8月、科学論文「黄道塵の中の視線速度」を発表して 実力で博士号を取得しました。
36年も経ってから研究を再開させるのには相当なエネルギーを要したと思いますが、何より、長年ずっと天文学への興味を失わずに最後までやり遂げたというところに、彼の天体物理学に対する並々ならぬ熱意が伝わってきます。
そして2020年1月、ジャパンツアーで来日した際、ブライアンは単独で花山天文台を訪れました。素晴らしい歴史を持つこの天文台を次世代へとつなぐために!!

フォトギャラリー

写真撮影:　K.MORITA

アクセス

〒607-8471 京都市山科区北花山大峰町 (Tel : 075-581-1235    FAX 075-593-9617)