2009年8月8日、久しぶりの「刈り掘る庭JAM」観戦。
私のご贔屓は、もちろんELPの完全コピバン「The Sons Of Eve」(以降、サンイブと略)のライヴだけど、 今回、他の出演バンドのボーカリストが全員女性だと聞いて、楽しみが倍増した。 そういうのって、刈りジャム側としては単なる偶然だったのだろうけど、私にとっては凄く美味しい企画であり、ロックを楽しむ同性として凄く惹かれる企画だ。
渋谷ギルティに到着後、すぐに最前列の席を確保して幕が開くのをワクワクしながら待った。

トップバッターは、RAINBOWのコピバンで、『The Black Sheep Of The Family』。通称、"ブラシー"と呼ぶらしい。(シャレかよ!) セットリストはよく覚えていないけど、中間と最後がメドレーになっていて、 ラストが、「Kill The King」という、聴いてる側もヒートアップしていくような構成で、とても楽しめた。 それとドラムの人が筋肉質のスポーツマンという体格していて、そのドラムプレイも、見ているこっちまで気分爽快になるような叩き方をしていたのが印象的だった。

さて、注目のボーカルの女性は普段着のような衣装だったにも関わらず、 今回の女性ボーカリストの中で、一番色気があった。というのも、肩から腕が露になっているところに、 ブラの肩紐がズレて、チラッと見えてた。しかもその肩紐から黒いブラだとわかって、それがまたエロセクシーで・・・。 MCも何気にちょっとエッチだったりして(ってオマエはオヤジか!)^^;。
ボーカルは高音がよく伸びて、上手い人だなぁと思いながら聞き入ったりした。 ただ、個人的にレインボーのイメージから、全体的にギターがもう少しハジけて欲しかったな。でもサンイブを除いて、この日、一番楽しめたライヴだった。



次に登場したのは、URIAH HEEPのコピバン、『Steerforth』。
このバンド名は初めて聞いたけど、ボーカルとキーボードが以前に見た、『ユーライア・フラフープ』と同じ人だった。 『Steerforth』と、『ユーライア・フラフープ』って、姉妹バンドみたいなものなんでしょうか?・・・同じ感じがしたんだけど(^^;。
そんな事はさておき、私が真っ先に注目したのはドラムの人。ボーカリストと同じく女性だった。すげぇー♪そして急に嬉しくなる自分。 凄いプレイってワケではなかったけど、パワーがあってカッコイイなぁと思った。途中スネアスタンドのネジが緩んで、手直しをする間、 キーボードの人がMCを入れてきたが、時間つなぎというより、ヒープの笑えるウンチク話というか、ひとり漫才みたいで大いにウケた。
そうそう、ボーカルの女性は長い髪がとても綺麗な人で、そのサラサラヘアーと鋭い眼光が両性的な感じがして魅力的だった。 しかしボーカルは良かったけど、でもヒープだからもう少しコーラスを聞きたかったな。
それにしても最後までベースの人がとっても楽しそ〜に弾いていたのと、 ギターの人がどっかで見たことがあるような気がして、それがずっと気になって仕方なかった。



3番目の登場は、HEARTのコピバン、『Jupiter's Darling』。
実を言うと、今回の出演バンドの中では、楽曲的にあまり好みではないのが、「HEART」だったりして、 ここでちょっと抜け出して食事でもしてこようかなと思っていたんだけど(すみません!)、 突然、私が座っていた最前列の席の前に男性が、ドド〜っと押し寄せてきて、 ステージ前のガードにもたれ掛かるようにして、ほとんどの人がデジカメや携帯を準備し始めた! ・・・なんだ?そんなにキレイなおねぇーさんが出るのか?・・・と、またもやオヤジみたいな下心が湧いてきて(^^;、 結局そのまま観戦することに。

幕が開くと、その男性陣が必死にカメラを向けて写真を撮っていて、黒いドレスがキュートな女性ボーカリストはアイドル系に見えた。 また、その人気を二分していたのが、隣の女性ギタリストだった。 自分は「HERAT」にはあんまり詳しくないので、よく分からないけど そのギタープレイはとっても女っぽくて、こんなに色っぽいギタリストは初めて見た。ギターのストラップが短か目なのも特徴的。 途中、MCでその女性ギタリストを紹介する際に、「彼女は今日のライヴのために8キロも減量してきました!」と言っていたが、 フツウ、8キロも落としたら倒れると思うのだけど・・・でもそれだけ今回のライヴに対する熱意が凄いってことなんだろうなぁ。 しかしそのままMCで、8キロダイエットの内容を詳しく聞きたかったかも。(^^; 



そしてこの日の、“女性ボーカルのバンド特集”(←勝手にタイトル付けるな!)の最後を飾ったのが、 DIOのコピバン、「Witch and Monsters」。
恥ずかしながら、ブラック・サバスは知っていても、ロニー・ジェームス・ディオは知りませんでした。 そんな自分の無知さを思い知らされるみたいに会場内が俄かに、“待ってました!”と言わんばかりの雰囲気になって、 ステージ前には、今度はヘッドバンギングのスタンバイOKって感じの男性がドドーッと並んだ。 まるで、沼袋サンクチュアリー状態?(違っ!)

そんな状況にちょっと尻込みしてしまい、ライヴ前半はドリンク・バーで一服しながらモニター画面で見てました。 ということで、途中から席に戻って観戦。
先ず目に留まったのはベースの人。貴公子風の白いフリフリ衣装で中々のイケメンだ。 ギタリストはバリバリのヘビメタ風。そして女性ボーカリストは衣装も煌びやかですごく上手い!でもメイクやヘアースタイルを含めて なんとなく垢抜けない印象も持った。
全体的にも全員上手いけど、初っ端から一気に盛り上がって震度計の針が最高値を指したまま動かない状態みたいな。 だからかな、途中から観たにも関わらず少し長く感じてしまった。まぁ、オマエがディオを知らないからだと言われたらそれまでなんだけど。



さて、4つのバンドが終了した時点で時計を見ると、予定時間をかなりオーバーしていた。
でも今回の"女性ボーカルのバンド特集"(違うって!)は全員がハイレベルだったし、充分楽しめたから、ちょっと得した気分になっていた。 さぁ、いよいよこの日のラストを飾る、『The Sons Of Eve』の登場だ!


私はサンイブのライヴを観るのは今回が2回目で、バンドに関してもメンバーに関しても詳しくは知りません。 それに、知ったかぶりするのは嫌なので正直に言いますが、ELPに対して熱烈なファンでもないし、プログレが大好きというわけでもない。
私がELPに出会ったのは、Queenに出会う前の1973年でした。その当時からプログレに夢中だった姉の影響をモロに受けて、姉の部屋にこっそり忍び込んでは、 レコードを拝借して聴きまくっていたのがきっかけで、プログレという言葉も知らないまま、「トリロジー」のアルバムを大好きになり、 しかも、カール・パーマーが可愛い顔してたからELPが好きになったという立派なミーハー育ちなのです。



キーボードのVoyagerさん。 ホントはもう少し近づいて撮影したかったのだけど、幕が開く前からキーボード側には観客が集団でスタンバイしていて、 その中にはちょっと入っていけなかった。Voyagerさんって人気があるんだなぁ〜って思ったし、『永遠の謎』を聞いていて、 こういう人のことを、努力家の天才って呼ぶんだろうなぁ〜って思った。




ドラムのカ〜ル・パ〜マンさん。 サンイブのライヴを初めて観たときも感じたことだけど、はじめちゃんのベースプレイには圧倒され、Voyagerさんのキーボードは衝撃的で、 ドラムのカ〜ル・パ〜マンさんはまるで職人さんみたいだと思った。 だって、『タルカス』とか1曲が凄く長いのに疲れ知らずのような表情でずっと正確、緻密なドラミングなんだもん。 もはや、上手いとか素晴らしいとか、そんな言葉は使い古されたような感じで次元が違う気がした。



Voyagerさんが持っている棒状のものは、“リボンコントローラー”というらしい。 これをステージ前の観客席に振り回したりして、観客はそれに手を伸ばして大喜び。 (私も触ってみたかった〜)
そこに、はじめちゃんが乱入!そのシーンをコマ送りで撮影したのでクリックして見てみて下さい。







『ロンド』でのパフォーマンス。
ナイフと刀をオルガンに突き刺したあと、逆弾きするVoyagerさんは、まるで前衛的芸術家のよう。




アンコールは『ホウダウン』と『ナットロッカー』。
顔を左右に振って、流れ落ちる汗を払いながらベースを弾くはじめちゃんが妙に男っぽくてカッコ良かったし、 『ホウダウン』はELPのレコードで聴くより楽しかった!というか、サンイブの『ホウダウン』に惚れた!




【セットリスト】
1.庶民のファンファーレ
2. 永遠の謎(パート1 〜 フーガ 〜 パート2 )
3.タルカス(噴火〜ストーンズ・オブ・イヤーズ〜アイコノクラスト〜ミサ聖祭〜アクアタルカス)
メドレー: チェンジング・ステイツ 〜 アメリカ 〜 ロンド
アンコール: ホウダウン / ナットロッカー

プログレと聞くと、長いとか小難しいイメージがあるけど、理屈抜きにして聴くとELPの音楽はとても楽しい。 そして私にとっては70年代初頭のあの懐かしさを感じる。もし姉が今回のサンイブのライヴを観たら、きっと私以上にエキサイトして大感激していたと思う。
ELPへの愛と、凄いテクニックと、楽しいパフォーマンスを魅せてくれたThe Sons Of Eveのライブは本当に最高で、私はこの日、 大満足で渋谷ギルティを後にした。



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Photo and Edited by Sweet